一眼カメラで星空を撮影してみよう!実践編

こんにちは デジタルライフ・コンシェルジュ 柴田 光昇です。

前回の準備編につづいて星空の撮影方法をご紹介していきます。

●天体写真は撮影の対象や天体の種類、撮影方法により 「星景写真」、「星野写真」、「星雲・星団写真」などにわけられます。

★星景写真 星空と風景が一緒に写っている風景写真

★星野写真 星空の一部の領域を切り取った星だけの写真

★星雲・星団写真 望遠レンズや望遠鏡を使い星雲や星団を写す写真 長時間露光で星が流れるため赤道儀などで追尾撮影が必要

星空をはじめて撮影する場合は星景写真や星野写真からはじめましょう。

星景写真や星野写真は星を点光源で写す写真と星の軌跡を写す写真があります。 まずは星を点光源で撮影する写真で星空撮影の基本を確認しましょう。

●カメラの設置準備

三脚を開いて脚を伸ばしぐらつきがないように設置します。 カメラを三脚に固定しレリーズをカメラに取り付けます。 (セルフタイマーを使う場合はレリーズは不要) 使用するレンズの焦点距離はできるだけ広角を使って下さい。 ズームレンズの場合は一番広角側に合わせておきます。

●カメラの本体設定

★液晶モニターの明るさをおとす 液晶モニターは昼間でも見やすいように明るく設定されています 夜の暗い環境ではそのままだと眩しく感じてしまいます。 明るさをおとしておくと暗い環境でも目に負担がかかりません。 カメラによっては赤色モードに変更できる機種もあります。

★画質モードはRAW+JPEG

星の写真は暗い夜空のなかで淡い光を撮影しなくてはいけませんが 条件によっては夜空の透明度がクリアでない場合もあります。 そんな時は撮影後に画像処理をすることによって補正することができます。 星の写真では画像処理ソフトで調整することが一般的となっています。 調整しても画質劣化の少ないRAW画像を残しておきましょう。

★ノイズリダクションは弱かOFF

長秒時ノイズリダクションをONにするとシャッターが切れたあと 露出時間と同じ時間だけシャッターが押せなくなります。 長秒時ノイズリダクションは露出時間が30秒程度までならOFFにします。 高感度ノイズリダクションは強く設定すると暗い星が消えてしまいます。 高感度に強いセンサー搭載のカメラはOFFにし、設定する場合でも弱にします。 私はいつもOFFに設定して撮影しています。

★ピントはマニュアルフォーカス

夜空では明るさが足りずオートフォーカスが利かないため マニュアルフォーカスに設定しておきます。

三脚を使うので手ブレ補正もOFFにしておきます。

★撮影モードはマニュアルモード

星空の撮影では光量が少なく自動露出が使えません。 そのため撮影モードはM(マニュアル)モードに設定してから 絞り・シャッタースピード・ISO感度を設定していきます。

★絞りは使用レンズの開放値

キットレンズの場合はF3.5が多いですが明るいレンズを持っている方は F2.8やF1.8などそのレンズの解放絞り値に設定して下さい。 明るいレンズはISO感度を上げなくても撮影できるので 高感度ノイズの少ない綺麗な写真を撮ることができます。

★シャッタースピードは500ルールで計算

星が流れない適正なシャッタースピードを知りたい場合は 「500ルール」で計算すると簡単に割り出せます。

500ルールの計算方法 500 ÷ レンズの焦点距離(フルサイズ換算)= 上限露出時間(秒) ※ 目安としてニコンのAPS-Cはレンズの焦点距離に1.5倍 キャノンのAPS-Cは1.6倍、Mフォーサーズは2倍

自分のセンサーサイズを使った計算方法 500 ÷ (レンズの焦点距離 × (35 ÷ センサーサイズ)) = 上限露出時間(秒) ※ PENTAX KP (センサーサイズ23.5㎜)で18mmレンズの場合 500 ÷ (18 × (35 ÷ 23.5)) = 約19(秒) 余裕をもって実際には上限露出時間よりも小さい値で設定します。

★ISO感度で露出調整

ISO感度はレンズの開放値やシャッタースピードによって変化します。 最初は1600に設定して撮影しますが暗いようなら3200→6400とあげていきます。 追尾撮影をしない星空の写真では絞りやシャッタースピードはほぼ固定です。 ISO感度を変えながら写真の明るさを調整して撮影します。 各構図ごとに1600-3200-6400の3つのISO感度で撮影しておくといいでしょう。

★ホワイトバランスは電球マークがおススメ

ホワイトバランスはAWBでもいいのですが自分の好みで設定します。 一般的に好まれる青みがかった夜空を表現するには電球マークをおススメします。 天の川を撮る際は赤みを考慮して4000K以上の方が良い雰囲気に仕上がります。 風景が入る星景写真の場合も青みが強い場合は4000K以上にするといいです。

・3000K(電球マーク)

・5300K

★ピントはライブビューで拡大

星のピントは無望遠に合わせればいいのですが∞マークに合わせても 使用環境などによって屈折率が変わり正確に無望遠が出るとは限りません。 星のピントを合わせる場合は取りあえず∞マークに合わせておきます。 次に明るい星が画角に入るようカメラの向きを合わせます。 星は小さくピントの山がつかめないのでライブビューに切り替え 拡大機能を使って最大倍率の拡大画像でモニターに表示します

明るい星が真ん中にくるようカメラの向きを微調整します。 ピントリングをまわして拡大画像をみながらピントを合わせます。

ピントが合っていないと大きくボケて確認できます。

星の点光源が一番小さくなる位置までピントリングをまわして調整します。

★ズームリングとピントリングはテープで固定

ピント合わせが終わったらズームリングとピントリングは ズレないようにサージカルテープなどでしっかり固定しておきます。

★ソフトフィルターをつけて大きく美しく星を滲ませる

明るい星の方が滲み効果が高くなるのでソフトフィルターをつけると 明るい星が大きく膨らみ逆に暗い星は目立たなくなります。 有名な星座は明るい星で構成されているために星座が強調されます。

また滲むことによって星像が飽和することなく星の色の違いも表現できます。 オリオン座ならベテルギウスのオレンジやリゲルの青がはっきりでます。

ソフトフィルターを使うことで多少星が流れても楕円に見えるため シャッタースピードを上限露出時間より長く設定しても 星の流れが目立たないというメリットもあります。

ソフトフィルターはつけた状態だとピントを合わせにくいので ピント合わせが終わった後につけましょう。

・ソフトフィルター有り 星座の大きさや色がハッキリわかる

・ソフトフィルターなし

ただフィルターを付けた場合は微光星がボケてわかりにくくなったり 星景写真の場合は風景もボケてしまうという弊害もあります。

★結露防止のレンズヒーター

レンズの温度は気温よりも高くすることでレンズの結露を防止できます。 ピント合わせが終わったらレンズヒーターや巻きポカをレンズに巻きます。 真夏でも標高が高い場所では気温が下がりますので結露がおこります。

★レリーズがない場合はセルフタイマーを設定

レリーズがない場合は2秒などの短いセルフタイマーを設定します。

●構図をあわせて撮影

設定が終わったら撮りたい対象天体に構図をあわせます。 撮影する構図は天文シュミレーターソフトで調べておくと便利です。 パソコン用のソフトではステラナビゲーターがおススメです。 スマホアプリの星座表などで星の位置を確認しながら構図をあわせます。 構図が決まったらシャッターを切ります。

デジタルライフ・コンシェルジュ 柴田 光昇 パソコンじゅく高森教室(長野) 教室HP http://www.pasokonjuku.com/

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