- 吉田智司
一眼カメラのメリット(高速物体の撮影)
こんにちは、デジタルライフ・コンシェルジュの吉田智司です。
昨日、航空自衛隊の「ブルーインパルス」が、新型コロナウイルスに対応する医療従事者などに、感謝と敬意を示すため、東京都心の上空を飛行しました。
悔しいので2018年入間航空祭で撮影したブルーインパルスの写真を貼っておきます。
ネットで
「速くて撮れなかった」
などの声を見かけると
「まだまだ一眼カメラの出番はある」
と思いました。
スマホのカメラは進歩が目覚ましく、特にiPhoneやAndroidの上級機などは
・色や解像度
・高感度性能 ・背景のぼかし
など、「重くて気合いを入れないと持ち出せない」一眼カメラの出番を減らしています。
しかし、今回のブルーインパルスのような「高速物体(高速で動くもの)」を撮影する場合はスマホでは難しいです。
その理由をいくつか説明します。
●シャッターラグ
シャッター(タイム)ラグとは、シャッターボタンを押してから実際に写真が撮れるまでの時間のことです。
最近のスマホはかなり改善されていますが、画面をタップして撮影するスマホとグリップの押しやすい場所にある一眼カメラでは撮りたいときにシャッターを押せるスピードが変わってきます。
●焦点距離
焦点距離とはレンズから撮像素子までの距離の事ですが、つまりは写る範囲(画角)のことです。
最新のiPhone 11 Proは凄いことにトリプルレンズです。カメラに置き換えると(35mm換算)超広角が13mm、広角が26mm、望遠が52mm相当。
焦点距離は望遠になるほど写る範囲が狭くなり余計なものがカットでき、遠くの物も大きく写せます。また背景がぼけやすく主役を目立たせやすくなります。
これも一眼カメラでは200mmぐらいは普通で、レンズを変えれば600mm~も可能です。
●ファインダー
ファインダーはカメラについている「のぞき窓」です。
「今は液晶パネルを見ながら撮れるから、いらないんじゃない?」
実は違うんです。特に高速物体を撮るにはとても大切になってきます。
・明るいところでも見やすい
液晶は日中撮影では日光が当たって見にくい事がありますが、ファインダーは周りの光がカットされるので被写体が見やすくなります。
・カメラが安定する
下の図を見てください。スマホは両手の2点で構えますが、カメラのファインダー撮影は両手と顔の3点で支えるのでカメラがブレにくくなります。
・高速移動に対応しやすい
自動車・電車など目の前を通過するものを撮影する場合、その動きに合わせてスマホ・カメラを左右に動かします。
スマホの場合、おおよそ顔の前30cmぐらいの距離で構えます。これを120°左右に動かすと60cmぐらいの距離を動かすことになります。
顔に付けた一眼カメラの場合、同じ120°左右に動かしてもせいぜい20cmぐらいです。
どちらが難易度が高いか想像がつくと思います。
ということでまだまだ一眼カメラは必要ですが、普段から持ち歩けるスマホのシャッターチャンスの多さは変わらないですね。
デジタルライフ・コンシェルジュ 吉田智司 パソコン塾三郷教室(埼玉) HP:https://www.misatokyousitu.com/