デジタルと脳〔1〕スマホが脳の肩代わりをすると…
こんにちは、デジタル・コンシェルジュの須藤健です。
パソコン教室を始めて今年で18年目になります。それとは別に脳のトレーニング教室を始めて14年目に入りました。現在は頭のストレッチ運動である「日本Bratching(ブラッチング)協会」なるものを立ち上げ、埼玉、神奈川、千葉、栃木、愛知、大阪でもこのBratching(ブラッチング)をパソコープ加盟教室の先生方に実践・ご参加いただいています。
先日脳を研究している研究者の方が私の教室を見学に来たことがあります。そのとき生徒様が「認知症にならないためにはどうしたらいいのですか?」とベタな質問をされました。その方はその質問にちゃんとお答えくださり、「現時点では規則正しい食生活と脳のトレーニングしかありません。」ということでした。
人間が創造する機械は人間の肩代わりをし、人間の生活を豊かにすることを目的にしています。もちろん私たちの携わっているデジタル機器も同じ目的です。デジタル機器の中でもコンピュータは私たち人間の何を肩代わりしてくれるのかを考えると、最も近いのは「脳」です。もちろんそれだけではありませんが、一番近いと思います。
私は「健康管理士一般指導員」という資格を持っています。その知識から「人間は使わない部分から衰える」ということを知っています。歩きすぎて関節を痛めることもありますが、歩かないために筋力が低下するというのが具体的なことです。
とすると、人間の「脳」を肩代わりするコンピュータを使うと「脳」を使わなくなり衰えてしまうのでしょうか?現時点の脳科学では「Yes」だそうです。「脳」の肩代わりをするコンピュータを使うと「視覚野」という物を見るための脳の部位は活動するのですが、認知機能に重要な「前頭葉」はあまり活動していないことがわかっています。
数年前に世界一に輝いたスパコンの「京」は、人間の脳のわずか1秒間と同様な活動に40分かかったそうです(日独研究チームによる)。しかしあと10年もすれば、コンピュータは人間の脳と同程度の活動量を実現するだろうという研究者もいます。人間の脳の偉大さと技術の進歩の速さ双方に驚くばかりです。
ということは、コンピュータに頼りすぎると人間の脳はドンドン衰えてしまうことになります。子供のころは友だちの電話番号を10名くらいは記憶していましたが、今では必要がないので自分のスマホの番号も覚えていません。スマホが私の脳の肩代わりをしてくれています。10年後には何も考えなくともコンピュータが肩代わりをしてくれているかも・・・。
さぁ、どうしましょうか?
日本ブラッチング協会
Bratching(ブラッチング)は頭のストレッチ運動
Bratching協会HP:http://www.bratching.com/
デジタルライフ・コンシェルジュ 須藤 健
おとなのAula練馬校(東京) 教室HP:http://www.tomato-p.co.jp/ Bratching協会HP:http://www.bratching.com/
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