富士通が考えた子供用パソコン <実践編>
こんにちは デジタルライフ・コンシェルジュ 横沢 聡一です。
今回は、前回に引き続き巷で話題になっている子供用PCのご紹介。2020年度から小学生のプログラミング授業必修化で、スマホやタブレットが主流派になってきたご家庭で変化が起きているわけです。
2in1コンバーチブルのLH55/C2(税別の実勢価格は約9万5000円)をお借りして、前回の「スペック編」に引き続き「実際に使ってみました編(実践編)」です。
1.まずはケースについて。
しっかりしたケースがついています。
(富士通から画像をお借りしました)
もちろん、人によってはこんなケースいらないという方もいると思いますが、親の立場で小学生低学年に渡すとしたら、ゲームと同様に、オンとオフ時間を決めて使ってもらうでしょう。そうなったときにしっかりとお片付けができるようになっているのが重要ではないかと感じるわけです。
最近の子供はyoutubeがTV代わりになっていることが多いことを考えると、オンとオフの区切りをつけるためにケースが用意されているPCはありだと思います。
2.しっかりとした(厚すぎず・薄すぎない)紙の説明書がついています。
おそらく親向けの説明書「取扱説明書(スタートガイド)」全90ページと子ども向けと思われるカラーの「はじめてガイド」全23ページの冊子がついています。(PDFとしてWEB上でも提供されています)
感心したのはその内容です。
子どもにプログラミングを習わそうと考える親御さんとお話をすると、PCなどのIT機械に強くない方も多いように感じます。
セキュリティをどうするか?無線LANにどうやってつなぐか? マイクロソフトアカウントをどうするか?など、いざ、お子さんにPCを渡す場合に困りそうなことが、最近では珍しいほど、詳しく書いてあります。
自社の機器のことを書いてあることは当然としても、他社の機器のことも記載してあることに非常に好感を感じました。
例えば、子どもと共にルール作りをするヒントが以下のように記述してあります(説明書の抜粋です)
無線LANの接続にも以下のような記述。他社製品のことを(常識的な範囲ではありますが)記述されているのを初めて見ました。この記述で救われる人は少なくないと思います。
富士通のHPを見ると、社を挙げて相当力を入れているようです。文教市場でのシェアNo.1というのは伊達ではないと感じます。
ここからは、小学生3年生 プログラミング教室に通っている、息子に操作してもらいました。
3.お絵描きしてみました。
子どもはお絵描きが大好きです。タッチペンが付属していますので、気軽にお絵描きが楽しめます。もう夢中です。
LH55/C2は液晶のヒンジが2軸になっていて、360° 開くこともセールスポイントです。通常のノートPCとして使うだけでなく、液晶を330° 程度開いて、ヒンジを上にして置く「テントモード」や、液晶を360度折り返して使う「タブレットモード」の3つのモードを使い分けることができるすぐれもの。
この「テントモード」が思いのほか安定しているので、お絵描きやプログラミングでもとても操作がしやすく感じました。
液晶を動かしモードを変えると、こんなメッセージが表示されるのでWindowsのモード変更もスムーズに変えられます。
「タブレットモード」
「テントモード」
4.「ふくまろ」使ってみました。
会話で操作するアプリケーションです。はやりのスマート(AI)スピーカーのような機能です。「ふくまろ」に話しかけると、「まろー」という合図とともに、パソコンの音楽や写真を再生したり、ラジオを流したり、Youtubeの画像を検索してくれたりします。
子供たちがよく知っている、「OKグーグル」「アレクサ」のようなことができるというのは嬉しいかもしれません。一度使うと、グーグルやアレクサの会話が冷たく感じてしまうぐらいフレンドリーなのは好感が持てました。もちろん、Windows標準のコルタナもつかえます。
5.「プログラミング」学習をしてみました。
無料でできるのは「スクラッチJr.」のような、アプリ「プログラミングゼミ」とWEBベースでのスクラッチです。
スクラッチ勉強中の息子に「プログラミングゼミ」を体験してもらいましたが、夢中で操作していました。
スクラッチは問題も25問(Tec Kids Schoolと提携しています)各々が、3~4回に分けられているので結構なボリュームです。(どちらも本PC以外でも、使えるサービスです。富士通は相当この分野に力を入れていることが分かります)
ブラウザー上のお手本画像とブラウザーのスクラッチをタブの切り替えによって、プログラミングしていくことになります。これを子供の力だけでできるかは微妙ですが、このPCを購入すれば、すぐにスクラッチの勉強ができるのは、なによりありがたいことなのでしょう。さらに、話題のマインクラフトを使ったプログラミング、英語学習の有料サービスにも接続しやすくなっています。
まとめ
PCの性能だけを考えると、確かに割高感を感じる人はいるかもしれません。しかしIT機器にあまり通じていない、パパ・ママが、子どもにはしっかりPCを使ってもらえるようになって欲しいと願うなら、大きな価値を持ちそうです。
必修化を迎えるプログラミング・英語が(有料サービスを含めて)、すぐに習える。
親切な説明書がある。
セキュリティも対策されている。
AIアシスタント「ふくまろ」で、なんとなくかわいい!
タブレットモード、テントモードが実用的でタッチペンまでついている
のは、日本のメーカー(レノボグループではありますが)ならではのきめ細やかさ。日本の良心と言えるかもしれません。使ってみれば十分商品力があるように感じました。
この機種は、通常のパソコンの価値基準と同じよう考えてはいけないのでしょう。ベクトルの方向が違います。メーカーの「子どもプログラミング」の力の入れ具合も含めて評価しなくてはいけない機種だと改めて感じました。
パパ・ママの労力を必要最低限にできる「真面目につくられた小学生低学年からのPC」ということが言えると思います。
デジタルライフ・コンシェルジュ 横沢 聡一 ホームコンじゅく鎌倉教室(神奈川) Facebook :https://www.facebook.com/kamakuranikoniko/ ブログ :http://blog.goo.ne.jp/kamakuranikoniko 教室紹介 :http://kamakuranikoniko.life.coocan.jp/
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