- 吉田智司
デマからパニックにつなげないために
こんにちは、デジタルライフ・コンシェルジュの吉田智司です。

Twitter・Facebook・InstagramなどのSNSはテレビや新聞が伝えない情報元として、なくてはならないものになりました。
特にTwitterは、東日本大震災の時にあまりにも規模が大きすぎてテレビや新聞などではその詳細は伝えきれず、現地の人のツイートが非常に有効に働きました。
しかし、あまりにも簡単に発信できるためデマが出回ることも少なくありません。
平常時でしたらそれほど問題にならないデマも、次の条件が重なるとパニックにつながりやすくなります。
不安な状況
正確な情報が無い
心配している内容
ちょうど今がそれにあたります。
例えばこんなツイートがタイムラインに上がりました。
内容は
スペインの医師がマドリードの現状について、医療資源が無いため65歳以上の人の人工呼吸器を外し始めていると、涙ながらに訴えています。
ついつい拡散したくなってリツイート ボタン(自分のフォロワーにこのツイートを見てもらう機能)や「いいね」ボタンを押してしまいたくなる内容です。
しかし、このツイートの下に表示される他の方のリプライ(返信)を読むと共感のメッセージの中に次のようなツイートがありました。
(Google翻訳)
「申し訳ありませんが、これは真実ではありません。この男はうそつきです。」
リンク先の記事にはその解説が掲載されていました。
他にも
リンク先の記事の最後にはこうありました。
(Google翻訳) 「「ビデオの作者に関しては、ソーシャルネットワークで共有された多くのメッセージは彼が医者であることを識別しますが、録音では彼はその状態の原因ではありません。EFEが確認したように、彼のFacebookアカウントでは、彼はバダホスの居住者として自分自身を表現し、ラパスの首都にあるビジネススクールであるITAEの「CICE」からの研究を示しています。彼のプロフィール写真には、Voxのロゴが含まれています。2018年10月31日にバダホスの公式VoxアカウントがFacebookに公開し、アフィリエイトとの会合を説明した画像で、彼はこの党の過激派として識別されたようです。」
つまり、何らかの意図を持って拡散をさせているようです。
ナーバスになっているこの時期に、共感しやすい内容は瞬く間に拡散されてしまいます。
たとえ悪意が有っても無くてもです。
●「リツイート」しただけでも損害賠償リスクあり
この記事の内容は、以前にあおり運転の助手席の女性について、間違った情報がTwitterにて拡散されてしまいました。
センセーションな動画だっただけに瞬く間リツイートされました。
後で別人だとわかり、被害女性はデマ情報をツイート・リツイートした人間に対して法的措置を取る構えであることを表明。
「SNSで手軽に発信できる時代だが、責任を取れるのか考えてほしい」と訴えたそうです。
一次情報(本人が実際に体験して手に入れた情報)を持っていない限り、安易に情報を拡散するのは控えた方が良いでしょう。
たとえそれが「善意」であってもです。
●パニックを防ぐために
最近「今の現状に似ている」と話題になっている映画を見ました。
2011年のアメリカ映画。高い確率で死をもたらす感染症の脅威とパニックを描く。
デマ(その時点では本当だと思っていても)の拡散が原因で略奪や暴動を起こす怖さがリアルに描かれています。それから「手洗いの大切さ」も。
社会心理学者。新潟青陵大学大学院の碓井真史教授のサイトにパニックを防ぐための心得が書いてありました。
サイト内の「パニックを防ぐために」はこうありました。
事前に十分な脱出手段を用意しておく。
不安を高めすぎない。
パニックのきっかけを防ぐ。(叫び声をあげたり、突然走り出すような人を止める)
リーダーを作り、統制の取れた避難行動を行なう。
人のことも考える。自分だけ助かろうとしない。
正しい情報を迅速に伝える(事前の「知的ワクチン」も)
「早い者勝ちが、もっとも危険です。群衆なだれを引き起こします。」だそうです。
不安の根源である新型コロナウイルス関連の情報と少し距離を空けるのも「不安を高めすぎない」良い方法だと思います。
ワクチンができるまでは長期戦になりそうなので
「うがい」「手洗い」「(あれば)マスク」などの対策は万全にしつつも、できる限り焦らずに日常生活をおくる努力が今は必要だと個人的には思います。

デジタルライフ・コンシェルジュ 吉田智司 パソコン塾三郷教室(埼玉) HP:https://www.misatokyousitu.com/