Gmail 2026年問題と「自動転送」への切り替え方
- 12 分前
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最近、Gmailを使ってプロバイダー(OCN, J:COM, Yahoo! BB等)のメールを受信している方から、「認証エラーが出る」「メールが届かない」といった相談が増えています。
パスワードを変更していないのに突然使えなくなった場合、その原因は「設定ミス」ではありません。今回は、その原因と、今後も快適に使うための最も推奨される解決策について解説します。

1. なぜ受信できなくなったのか?
これまで多くの方が、Gmailの「他のアカウントのメールを確認(POP受信)」という機能を使っていました。しかし現在、以下の理由により、この古い接続方式(POP)が遮断され始めています。
• 原因: パスワードの間違いではなく、セキュリティ基準の厳格化や、Google・プロバイダー双方の仕様変更(2026年問題)によるものです。 ※ 「Gmail 2026年問題」とは、Googleが2026年1月より、ウェブ版Gmailにおける外部メールアカウントの取り込み機能(POP受信およびGmailify)のサポートを完全に終了することによって生じる影響と、それに対する対策の必要性を指す言葉です。
そのため、現在エラーが出ているPOP設定を修正しようとするのではなく、新しい運用方法へ切り替えることが推奨されます。

2. 最善の解決策:「自動転送」設定への変更
これまでの「Gmailがプロバイダーへメールを取りに行く(POP)」方式をやめ、プロバイダー側から「Gmailへメールを送ってもらう(転送)」方式に変更しましょう。

• 設定場所: Gmailの設定画面ではなく、各プロバイダーの会員WEBサイト(メール設定画面)で行います。
自動転送に切り替えるメリット
この方法には、これまでのPOP受信にはなかった大きなメリットがあります。
1. 遅延がない: POP受信は最大1時間の遅延がありましたが、転送なら届いた瞬間にGmailで確認できます。
2. エラーが起きない: 一度設定すれば、認証エラー等のトラブルから解放されます。
3. PC・スマホ両対応: どの端末のGmailで見ても同じメールが確認できます。
3. スマホの「Gmailアプリ」でIMAPを使う方法は?
スマホアプリの場合、「IMAP」という方式も選択できますが、以下の理由から基本的には推奨しません。
• デメリット: パソコンのブラウザ版Gmail(Web版)にはIMAPの設定項目がないため、パソコンからメールが見られなくなります。
• 結論: 「スマホだけで見られれば良い」という特殊なケースを除き、自動転送の方が便利です。

4. Gmailからの「送信」はどうなる?
受信設定を「転送」に切り替えた後も、Gmailからプロバイダーのアドレス(例:○○@ocn.ne.jp)として返信・送信することは可能です。

• 設定箇所: Gmail設定 > アカウントとインポート > 「名前(エイリアス)」
• 注意点: 受信同様、送信サーバー(SMTP)の設定もセキュリティが強化されています。「ポート番号(465/587)」や「SSL/TLS」の設定を正しく行う必要があり、場合によってはプロバイダー側で「アプリ用パスワード」の発行が必要です。
まとめ:今すぐ行うべき対策

1. 受信の対策: 現在のGmailの「POP受信設定」は削除し、プロバイダーの会員ページで**「Gmailへの自動転送」**を設定してください。
2. 送信の対策: これまで通りGmailから送信したい場合は、Gmailの「名前(エイリアス)」設定で、送信サーバー情報を最新のもの(ポート番号など)に再設定してください

デジタルライフ・コンシェルジュ 吉田智司
パソコン塾三郷教室(埼玉)






















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